美容業界では、
頻繁に新しいパーマ液やカラー剤、シャンプーやトリートメントなどが登場し、
それを「美容ディーラー」という、まあ簡単に言えば仲介業者が僕たち美容師や美容室に紹介してくれます。
ARCOでも、いろんなディーラーさんが丁寧に紹介してくださるのですが、
僕はディーラーさんからある「ワード」が出たら、
その説明してくれてる商品に全く興味がなくなってしまうんです。
その「ワード」とは…
「傷まない」
(例:このカラー剤はオーガニック成分がほとんどなどで傷まないんです)
「修復する」
(例:◯◯の成分が、今までのトリートメントとは比べものにならないくらいダメージを修復してくれます)
これはARCOでは「NGワード」です(笑)
傷んでるし、修復してないじゃん…
そりゃ僕だって、お客さんの髪を傷ませたくありませんし、
もしホントにそういう物があるんなら使いたいですよ。
でも、パーマやカラーなどで髪の毛に何か変化を与えるには、
どう考えても「ダメージ」してしまうんです。
それをできるだけ最小限にすることはできるでしょうが…
「傷まない」「修復する」って言っちゃうディーラーさんや、
それをお客さんに伝えて施術してお金をもらう美容師は、
何を見てそう言ってるんだろう?
って、思うことが多いです。
たしかに、
実験結果や数値は良いのかもしれないし、
その物を使った直後の、「コーティング成分」による手触りは良いのかもしれません。
しかしそんな「傷まない」「修復する」物を使ったのに、
次にお客さんが来てその髪の毛見たら、やっぱり傷んでるじゃん…
きっとお客さんも、
って、思ってるでしょうね。
みなさんも、そんな経験ないですか?
その理由は、
みなさんのお手入れの仕方が悪いだけではなく、
傷まない、修復するものじゃなかった。
からです。
結局、「傷まない」のって…
毎日のように、10年以上お客さんの髪を見てきて思うのは、
結局、パーマやカラーをしてない髪の毛の方がダメージが少ない!
まあ、単純に考えれば当たり前なんですが(笑)
だから、
ホントに傷ませたくなければパーマやカラーをしないのが一番だし、
例え「傷まない」薬と言われても、
それなりのダメージは覚悟しておいたほうが良いです。
そしていつも言ってますが、
「ダメージを修復(回復)させるトリートメント」も、
ただ一定期間手触りだけが良くなるだけで修復(回復)はしないので、
そういう目的ではしないほうが良いです。
夢のようなお話は、やっぱり「夢」なんです。
でも、「夢」はいつまでも見ていたいですよね😁
僕も、いつかホントに「傷まない」「修復する」物が開発されることを夢見ています。